SSD
データ復旧
ソリッドステートドライブの高度な障害に対応。コントローラ故障、NANDフラッシュ障害、ファームウェア不良まで確実復旧いたします。
NVMe・SATA対応
全規格対応可能
物理障害対応
コントローラ故障まで
高度技術
専用機器で復旧
成功報酬制
復旧できなければ無料
SSD復旧技術
高い復旧成功率
SSD復旧の技術的困難性とHDDとの決定的な違い
SSD(ソリッドステートドライブ)はHDDと異なり、機械的な可動部品を持たない半導体メモリです。しかし、その構造上の複雑性から、物理障害時の復旧難易度はHDDを遥かに上回ります。

SSDの主要構成要素
NANDフラッシュメモリチップ
役割: データの物理的保存領域
技術: SLC、MLC、TLC、QLC(セル密度が向上)
容量: 1チップあたり128GB〜1TB
問題: チップ単体では暗号化データのまま
NANDフラッシュは電荷の有無でデータを記録します。近年はTLC(3bit/cell)、QLC(4bit/cell)の高密度化が進み、容量は増大しましたが、耐久性と信頼性は低下傾向にあります。
コントローラIC
役割: NAND管理、暗号化、ウェアレベリング
主要メーカー: Samsung、Phison、SMI、Marvell
機能: FTL(Flash Translation Layer)管理
問題: 故障時、暗号鍵・マッピング情報が喪失
コントローラは独自アルゴリズムでデータを暗号化し、NANDチップに分散配置します。コントローラ故障時、このマッピング情報が失われ、NANDチップから直接読み出しても復号不可能になります。
DRAM キャッシュ(一部モデル)
役割: FTLテーブルの一時保存
容量: 256MB〜2GB
問題: 電源断で情報消失
ファームウェア
役割: コントローラ制御プログラム
保存場所: ROM or NAND特定領域
問題: 破損時、全機能停止
HDDとSSDの復旧難易度比較表
| 項目 | HDD | SSD |
|---|---|---|
| 物理分解 | クリーンルームで可能 | チップ取外しに特殊技術 |
| 直接読取 | プラッタから可能 | 暗号化で復号不可 |
| 部品交換 | ヘッド・基板交換可 | コントローラ交換でも復旧困難 |
| ファームウェア | 修復・移植可能 | メーカー独自で修復困難 |
| データ配置 | 連続配置 | 分散・暗号化 |
SSD特有の復旧困難要因
ハードウェア暗号化(AES-256)
ほぼ全てのSSDがコントローラレベルで自動暗号化を実施。コントローラ故障時、暗号鍵が失われ復号不可能に。
ウェアレベリング
書き込み回数を均等化するため、データは物理的に分散配置。論理アドレスと物理アドレスの対応表(FTL)はコントローラ内部でのみ管理。
トリム(TRIM)機能
削除ファイル領域を即座に物理消去。HDDのように削除後も残留するデータがSSDにはほぼ存在しない。
ガベージコレクション
SSDは自動的に不要データを消去。電源投入中に削除ファイルが完全消失する可能性。
物理修復
専門設備で対応可能
SSDで発生する主要な障害パターンと復旧アプローチ
SSDの障害は複雑で多様です。各障害パターンに応じた専門的なアプローチが必要となります。
コントローラ故障
発生頻度
復旧難易度

症状
- • BIOS・OSで全く認識しない
- • 通電ランプは点灯するが動作なし
- • デバイスマネージャーに「不明なデバイス」表示
- • CrystalDiskInfoで情報取得不可
原因
- • 電源異常(過電圧、逆接続)
- • 静電気破壊
- • ファームウェア破損
- • コントローラIC製造不良
復旧アプローチ
当社では、同型番SSDのコントローラを用いた一時的な動作復旧や、NAND チップ直接読取による部分的データ救出を試みます。ただし、ハードウェア暗号化が有効な場合、復旧率は大幅に低下します。
NANDチップ劣化・故障
発生頻度
復旧難易度
症状
- • 突然の容量減少
- • 読み書き速度の極端な低下
- • ファイルシステムエラー頻発
- • 特定ファイルが開けない
原因
- • 書き込み回数上限到達(TLC/QLCは特に早い)
- • 不良ブロック増加
- • データリテンション劣化(長期未通電)
- • 温度異常(過熱・低温)
復旧アプローチ
専用機器でNANDチップの全ブロックを読み取り、ECC(誤り訂正符号)を活用してデータを復元します。不良ブロックは複数回リトライで読み取りを試みます。
論理障害(誤削除・フォーマット)
発生頻度
復旧難易度
症状
- • ファイル・フォルダが見えない
- • 「フォーマットしますか?」表示
- • パーティション消失
- • 誤って初期化・削除
重要な注意点
SSDはTRIM機能により、削除直後からデータが物理消去されます。電源を入れたまま放置すると、ガベージコレクションで完全消失する可能性があります。
復旧アプローチ
即座に電源を切り、通電時間を最小限に抑えることが重要です。TRIM無効化状態でファイルシステムを解析し、削除ファイルの痕跡から復元を試みます。
SSD障害でお困りの方へ
SSDの障害は時間との勝負です。特に論理障害の場合、通電時間が長いほど復旧可能性が低下します。 症状を確認したら、すぐに電源を切って当社にご相談ください。
データサルベージのSSD復旧専門技術
25年の経験と最新技術を駆使し、困難とされるSSD復旧に挑戦し続けています。
使用機器:
- PC-3000 Flash(Ace Laboratory社)
- Flash Extractor
- BGA リワークステーション
プロセス:
- 1SSD基板からNANDチップをBGAリワークステーションで取り外し
- 2専用アダプタにチップを実装
- 3PC-3000 Flashで全ページを読み取り
- 4ECC演算でビットエラーを訂正
- 5コントローラの暗号化アルゴリズムを解析(可能な場合)
- 6ファイルシステムを再構築
制約
ハードウェア暗号化が有効な場合、コントローラの暗号鍵がなければ復号不可能。ただし、一部の旧型SSDや暗号化無効モデルでは復旧可能性が高まります。

高度な技術で可能な限りの復旧努力を行います
SSD復旧は非常に困難な技術領域ですが、当社では最新の機器と豊富な経験を活かし、 お客様の大切なデータ救出に全力で取り組みます。
