複製作業の徹底
当社データサルベージではお客様からお預かりした復旧対象ハードディスクの状況により、ヘッド交換等の物理処置を施しますが、その後は直接復旧を試みず、まずは該当ディスクの内容を、別なハードディスクへ複製する(クローンディスクを作成する)作業を実施します。
ヘッド交換を伴う復旧作業を一例として挙げますと、障害の起きているハードディスクは、良質なヘッドに交換した後であっても、プラッター損傷等が原因となり、アクセス中にヘッドが破損してしまい、症状が再発する場合も想定し得ます。
ヘッド交換後は通常認識されるようになり、フォルダやファイルが閲覧可能になるケースもあるのですが、そのままの状態でデータを開いたりコピーをする等の操作を行いますと、ヘッドがプラッター上を行き来する際に損傷箇所を通過する可能性があり、徐々に或いは該当箇所を通過した時点で即ヘッドが破損してしまう可能性も考えられます。
(プラッター損傷が全く無く、ヘッド不具合のみの障害については、この限りではありません)
このような実際を踏まえまして、当社では何らかの処置を施し、読み込み可能となったディスクは、その時点で可能な限りセクタ単位で複製を生成し、万が一に備えます。
障害状況によりましては、一度しか読み取れるチャンスが無い場合も有り得ます。
複製にかかる時間
複製を作成するには時間が必要となり、場合によってはバッドセクタ(不良セクタ)等に起因して、読み出しには長期時間が必要になる事もあります。
しかしながら、弊社では少しでも多くのデータをお客様にご納品差し上げる事を目標とし、最善を尽くして作業実施しておりますので、具体的な復旧作業は、その複製(クローンディスク)を元に実施する事が望ましいと考え、必要に応じてクローンディスクを作成し復旧作業を行っている次第です。